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芸術文化振興基金

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令和6年度舞台芸術等総合支援事業の募集案内の方向性(案)について

 国からの文化芸術振興費補助金を財源とした「舞台芸術等総合支援事業」については、本年6月にお知らせしたとおり、令和5年度に文化庁より移管された3つの事業を含め、これまで行ってきた事業を各メニューとして位置づけ、募集時期や募集案内の統一を図るとともに、各種様式や審査基準等を見直し、全分野にわたって申請しやすい制度を目指してまいります。
 このたび、11月に予定している募集開始に先立ち、令和6年度舞台芸術等総合支援事業の募集案内の方向性について、これまでの事業からの主な変更点として検討している内容をお知らせいたします。
 なお、本資料の内容は、令和6年度概算要求前のものであり、今後変更があり得る旨、ご承知おきください。

■舞台芸術等総合支援事業の目的及び各メニューの内容

【目的】
 舞台芸術等総合支援事業は、ポストコロナを見据え、統括団体を含めた文化芸術団体への助成を一体的な施策として実施し、文化芸術の本質的価値・社会的価値・経済的価値の創出に資する創造・鑑賞の場を形成することにより、我が国の芸術水準の向上を図り、ひいては我が国の国際的なプレゼンスの向上、文化と経済活動の好循環の促進、及び文化的地域格差の解消等の推進を目指すものです。

【助成の対象となる各メニューの内容】
<公演等創造>
 文化芸術団体が行う優れた公演等創造活動を支援することを通じて、我が国の文化芸術を牽引するトップレベルの文化芸術団体を育成し、舞台芸術の水準向上を図るとともに、より多くの国民へ優れた舞台芸術の鑑賞機会を提供する。
 
<国際芸術交流>
 文化芸術団体が国内外で実施する舞台芸術の公演活動を支援することを通じて、我が国の文化芸術団体の芸術水準の向上と国際発信力の強化を図り、我が国の国際的なプレゼンスの向上に寄与する。

<芸術家等人材育成>
 文化芸術団体が行う、新進芸術家等に対する舞台公演・展覧会等の実践機会や研修機会を提供する取組を支援することを通じて、次代を担い、創造性豊かな新進芸術家等を育成する。

<全国キャラバン>
 全国における大規模で質の高い公演等の実施や配信を支援することを通じて、国内における文化的な地域格差を解消するとともに、統括団体による活動拠点の形成を促進する。

<学校巡回公演>
 全国の小学校・中学校等においてトップレベルの文化芸術団体による巡回公演を行うことを通じて、将来を担うすべての子供たちの豊かな感性を育む場を作り、芸術鑑賞能力の向上を図るとともに、文化的な地域格差の解消を促進する。

※劇場・音楽堂等に対しては、本事業とは別の枠組みで支援することを予定。
※令和6年度の学校巡回公演については、従来通りの募集・審査を行う予定。

■応募の対象となる分野等

 応募の対象となる分野等として、以下の表のとおり整理する。なお、より多様な活動の応募を促進するため、各分野のジャンルのその他に「(当該分野の可能性を拡大させる活動を含む)」と明記する。



※国際芸術交流における従来の「多分野共同等」に該当する活動については、各分野の「その他
 (当該分野の可能性を拡大させる活動を含む)」に含めるものとする。
※芸術家等人材育成における従来の「年鑑・調査研究」に該当する活動については、本事業とは
 別の枠組みで実施することを検討。

■助成の対象となる団体

 国からの補助金を財源とする助成事業である「舞台芸術等総合支援事業」の趣旨、及び芸術文化振興基金の運用益等による助成事業との役割分担を踏まえ、本事業による助成の対象となる団体には団体運営の安定性・透明性を求める意図から、以下を要件とする。

<創造団体>
 我が国の文化芸術団体で、その文化芸術団体を構成するスタッフ・キャスト等に高い専門性があり、監事・監査役等による会計監査またはこれに準じた内部監査を実施している(*)、以下の①〜③のいずれかに該当する団体
①一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人又は公益財団法人
②特定非営利活動法人
③上記①②以外の法人格を有し、原則として一定数以上の実演家によって構成される団体
*複数年支援を希望する団体については監事・監査役等による会計監査を実施していること。

<統括団体>
 複数の複数の文化芸術団体または実演芸術にかかわる実演家やその創造・指導・制作にかかわる専門のスタッフが所属する全国的な団体及び職能組織で以下の①~③の要件を満たす団体。
①法人格を有していること
②職能組織の定款・規約等に下記4つのうち2つ以上の目的・事業を掲げていること
 (ア)芸能・芸術の向上
 (イ)技能・技芸の向上
 (ウ)経済的・社会的地位の向上
 (エ)後継者の育成・指導者の育成
③監事・監査役等による会計監査を実施していること

※上記のほか団体の申請停止要件については別途検討。

■審査の方向性

 舞台芸術等総合支援事業の目的達成や、文化芸術団体の健全な組織運営、自律的・持続的な発展を促すことを目的として、審査の在り方を見直す。

 各メニューの趣旨及び創造団体、統括団体それぞれの役割に応じた審査を行うこととし、企画内容に対する審査を基本としながら、それに加えて、団体の組織運営や財務、活動環境について、その透明性等のほか、活動実績の観点も考慮に入れることとする。

 (創造団体からの申請については、企画内容に対する審査の際に、団体の組織運営等の状況を確認する。また、統括団体や複数年支援を希望する創造団体からの申請については、企画内容に対する審査を基本としながら、それに加えて、団体の組織運営等に対する審査を行う。)