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【夏休み文楽特別公演】大阪の夏の思い出に文楽を
国立文楽劇場では、7・8月恒例の「夏休み文楽特別公演」を、7月20日(土)より開催いたします。第1部は、小さなお子様にもお楽しみいただける「親子劇場」。国立文楽劇場初上演となる『ひょうたん池の大なまず』、出演者によるわかりやすい解説『文楽ってなあに?』、そして孫悟空や三蔵法師らが活躍する『西遊記』を上演いたします。
第2部は、文楽のマスターピースをお楽しみいただく「名作劇場」。今年は、夏の夜に宇治川の蛍狩りで出逢った二人のすれ違いの恋物語『生写朝顔話』をご覧いただきます。
第3部は、「サマーレイトショー」。今年没後300年となる近松門左衛門の異色作『女殺油地獄』です。
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◆第1部 親子劇場『ひょうたん池の大なまず』人形遣いの桐竹勘十郎が子ども向けに構想し、幼稚園や図書館などで上演されてきた作品を、この度初めて国立文楽劇場の舞台で取り上げます。
池の主の大なまずをごんべえさんが釣り上げようと奮闘する、わかりやすいお話です。曲には明るくリズミカルな中に古典的な旋律などを取り入れ、舞台美術や場面転換には視覚的な面白さをふんだんに盛り込んでいます。文楽が初めてのお子様にも、文楽をよくご覧になるお客様にも、聞きどころ、見どころたっぷりで楽しんでいただける舞台です。
約300年前に生まれ、今も大阪が世界に誇る伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」。その魅力について解説します。今回は人形の遣い方を中心にご説明し、参加型の体験コーナーも予定しています。夏休みの思い出づくりにおススメです。
「親子劇場」の人気演目としてたびたび上演されてきた本演目。今回は、五行山での孫悟空と三蔵法師との出会いから、旅の仲間として新たに猪八戒が加わるまでのお話です。孫悟空と妖怪銀角との立ち廻りでは、国立文楽劇場10年ぶりとなる二人宙乗りも! 客席の上を人形遣いが人形とともに飛ぶダイナミックなアクションにご期待ください。
「五行山の段」より(平成26年夏休み文楽特別公演)
公演期間中、劇場1階の展示室では親子劇場の演目にちなみ、「文楽で学ぶ なまずと西遊記 」を開催いたします(入場無料)。
また、場内には「親子劇場」に登場するキャラクターを好きな色にぬって楽しめる、ぬり絵コーナーを設置いたします。ぬり絵は、抽選で劇場最寄の日本橋駅7号通路に掲示しますので、多くの方にご覧いただけます。
第1部ご観劇のお子様全員にキャラクターをモチーフにしたミニ手ぬぐいをプレゼントいたします。
ミニ手ぬぐい
また、皆様のお帰りを文楽人形がお見送りいたします。どのキャラクターと出会えるかは、当日のお楽しみ。一緒に記念写真もご撮影いただけます!
令和元年夏休み文楽特別公演第1部終演後の様子
第1部はお得な親子料金もございます。夏休みはぜひ親子で国立文楽劇場へお越しください。
●夏休み親子企画特設サイト
◆第2部 名作劇場『生写朝顔話』
中国地方の大名・大内家のお家騒動を背景に、宇治川の蛍狩りで出逢った秋月家の息女深雪と大内家の家臣宮城阿曾次郎がすれ違いの運命に翻弄される恋物語です。愛する人を追って武家の娘から零落していく深雪を遣うのは、国立劇場では今回が初役となる吉田和生。相手役の阿曾次郎は吉田玉男が遣います。深雪と乳母浅香が再会する「浜松小屋の段」の三味線(前)は鶴澤清治の演奏でお聞きいただきます。悲劇の合間の「チャリ場(こっけいな場面)」で笑いを誘う悪徳医者萩の祐仙は桐竹勘十郎です。三味線、人形遣いの人間国宝揃い踏みの名作劇場で、文楽の魅力をご堪能ください。
「明石浦船別れの段」より(平成21年夏休み文楽特別公演)
実際に起こった凄惨な殺人事件を題材にした、近松門左衛門の異色作です。甘やかされて育った油屋河内屋の次男与兵衛が、放蕩のあげく、同業の豊島屋の女房お吉を刹那的に殺し、お金を奪う事件を起こします。クライマックスの「豊島屋油店の段」で、油まみれになりながら揉みあう場面では、人形遣いの巧みなわざで滑って思うように動けない様子を表現します。舞台の端から端までを使う大きな演技は、人形ならではの迫力があります。与兵衛を吉田玉助、お吉を吉田一輔と、文楽の次代を担う二人が大役に挑みます。
「豊島屋油店の段」より(平成30年11月文楽公演)
どうぞお見逃しなく!
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夏休み文楽特別公演
いよいよ7月20日(土)初日!
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