文化庁文化芸術振興費補助金助成事業令和4年度助成事業事例集
一般社団法人 エーシーオー沖縄(助成金額:43,230千円)
左:「カタブイ、1972」脚本・演出:内藤裕子 (撮影:坂内太)
右:「与那覇家の食卓」脚本:伊波雅子 演出:藤井ごう (撮影:坂内太)
日本で唯一の地上戦があった沖縄はあらゆるものを失いました。沖縄本土復帰50年目を迎えた2022年(令和4年)、舞台を通して復帰と戦争を見つめなおし、平和の大切さや命の尊さについて共に考え、感じたことを分かち合いたいと、沖縄本土復帰50年企画として「はてしない物語~オキナワでゴドーを待ちながら~」「ハベル~不思議の国のモモト~」「カタブイ、1972」「沖縄燦燦」「与那覇家の食卓」を上演いたしました。
演劇体験は人々の想像力や感性を育み「生きる力」を涵養する場でもあります。
助成金を受けることで、苦難の歴史の中で培われてきた生きる力、育まれてきた芸能文化を取り入れた舞台を、地方から発信することができ、多くの人と共有することができます。
「はてしない物語~オキナワでゴドーを待ちながら~」
原作:サミュエル・ベケット 脚本・演出:藤井ごう(撮影:普久原朝日)
エーシーオー沖縄では、沖縄本土復帰50年の節目に年間を通して7作品を上演することができ、継続的に沖縄を発信することができました。また、助成により、名取事務所との共同制作も実現し、第十回ハヤカワ悲劇喜劇賞を受賞することもできました。
沖縄には「命どう宝」という黄金言葉があります。舞台芸術を通して、「命どう宝」を共有する場が劇場(エーシーオー沖縄)であり、社会における役割の1つだと思っております。
「沖縄燦燦」脚本・演出:三隅治雄
本土復帰から51年、戦後78年経った沖縄、日本は今も厳しい現実を抱えています。
私たちは、「劇場は命薬」のテーマのもと、豊かな心を育む場を作り続けます。
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