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助成事業事例

芸術文化振興基金助成事業令和4年度助成事業事例集

なら国際映画祭2022

特定非営利活動法人なら国際映画祭(助成金額:5,000千円)

活動概要

なら国際映画祭は、特定非営利活動法人なら国際映画祭によって非営利で運営されている。2008年より隔年毎に本祭「なら国際映画祭」、本祭のない隔年のユース世代の育成を目的とした「なら国際映画祭 for Youth」を開催している。映画上映や制作等の活動を通して、奈良を世界に発信し、奈良県内の観光振興、経済活性化に寄与すると同時に、奈良に新しい文化を創造しようとしている。世界の映画人を来寧させることで、日本の新人監督の育成及び多国間での国際交流の場としての役割を果たしている。今回は、本祭となる「なら国際映画祭2022」において、奈良という場所から映画文化に貢献していくための様々なプログラムを実施した。

実施プログラムは以下の通りである。

  • ■尾花座復活上映会:長編3作品/登壇:信友直子監督・中川龍太郎監督・尾野真千子(全てオンライン登壇)
  • ■星空上映会:長編1作品
  • ■NARAtive2022『霧の淵』プレミア上映:長編1作品・メイキング短編1作品/登壇:村瀬大智監督・水川あさみ他
  • ■インターナショナルコンペティション作品上映:長編5作品/登壇:各作品監督5名(含オンライン登壇)
  • ■NARA-wave作品上映:4プログラム短編10作品/登壇:各作品監督11名
  • ■特別招待作品上映:短編2作品・長編5作品/登壇:加藤雅也・上本聡監督・高橋泉監督・水川あさみ・空下慎監督・永瀬正敏
  • ■カンヌ映画祭招待作品上映:1プログラム4作品
  • ■神社仏閣特別上映:短編2作品/登壇:AndrewThomas監督・保山耕一監督
  • ■沖縄特集:短編1作品・長編5作品/登壇:葛山喜久・宮城茂雄
  • ■Grand Voyage with Africa 1プログラム短編10作品:各作品監督10名(含オンライン登壇)
  • ■NARAtive2010~2020作品上映:6プログラム短編2作品長編5作品

助成を受けて

映画祭としての活動の継続については、ボランティアスタッフなどの運営体制の維持継続が非常に難易度の高いものだと考えている。さらに、その中でコロナ禍による運営の難しさが加わっているのが昨今の状況である。運営をスムーズにするための資金面でも毎年課題が挙がっており、様々な補助金や助成金の活用をしながら何とか資金を確保しながら動いている状況である。団体の活動にテーマが合致する助成事業は貴重であり、有効活用させていただきたく、応募をさせていただいた。

助成の意義

今回は久しぶりに渡航の規制も緩和され、国内外から映画人が奈良の地に集まり、交流を深めることができた。旅費を用意できたことで国内外から監督たちに来ていただくことができ、特に学生監督たちにとっては映画祭期間中の滞在が未来への投資となったはずである。また、助成のおかげで各種公共施設を借りることができ、プログラムに予算をかけて充実させることができた。おかげさまでインターナショナルコンペティション・学生部門NARA-waveでは優れた作品群を紹介でき、また、沖縄特集・特別招待作品なども充実させることができた。運営側としては、10代の若者から高齢者まで多様な世代のスタッフが集結して事業を支える形での実施ができたことが喜ばしいことである。これらの流れを次世代へつないでいくことが大きな目標であり、大切にしたい目的である。

今後の活動

2024年は再び本祭を開催する年となる。2025年の大阪・関西万博に向けた機運醸成を図る機会として、なら国際映画祭としてもより認知度を高められるようなプログラム作りに取り組みたい。これまで取り組んできた「地域を巻き込んでの映画づくり」も、さらなる発展を目指したオール奈良での取り組みへと進化させていきたい。映画文化と地域への貢献として、住民の地域に対する愛着と他の地域から来た人々との新たなコミュニケーションを生み出し、そこから生まれた映画が国内外へ飛び出し、奈良の魅力を世界中の人々に届けられるような活動を継続していきたい。

特定非営利活動法人なら国際映画祭

  • 住所〒630-8266
    奈良市花芝町17番地 サン・ふくむらびるpartI 201号室
  • TEL0742-95-5780
  • E-mail
  • Webサイトhttps://nara-iff.jp/