日本芸術文化振興会トップページ  > 国立劇場  > 【12月文楽鑑賞教室・文楽公演】初日を迎えました!

国立劇場

トピックス

【12月文楽鑑賞教室・文楽公演】初日を迎えました!


 12月7日(木)、12月文楽鑑賞教室・文楽公演が初日を迎えました。

 文楽鑑賞教室では、幕開きに『日高川入相花王』渡し場の段を上演。続いて、初めて文楽を見る方にわかりやすく文楽をご紹介する『解説 文楽の魅力』です。太夫・三味線・人形遣いという文楽の舞台を勤める三業が登場し、それぞれの役割について解説します。



『解説 文楽の魅力』

 解説の後には、『傾城恋飛脚』新口村の段を上演。江戸時代の宝永(1704~1711)の頃に起こった横領事件を題材にした作品で、近松門左衛門の作である『冥途の飛脚』の改作です。遊女・梅川と深い仲になり、ついには公金に手をつけてしまった飛脚屋の養子・亀屋忠兵衛。死を覚悟しながら逃げてきた故郷の新口村で、実父の孫右衛門と対面を願いますが……。罪人となった息子とその妻を迎えた孫右衛門の葛藤、そして、息子夫婦との心の交流が描かれます。



新口村の段

◆◆◆


 文楽公演は、源平の争乱における源義経の木曾義仲討伐から、一の谷の合戦までを題材にした時代物『ひらかな盛衰記』を上演しています。今回は木曾義仲の敗北後、義仲の遺児・駒若君をめぐり、騒動に巻き込まれる船頭一家の悲劇と、武士道を貫こうとする義仲の家臣・樋口次郎兼光の生きざまに焦点を当てた上演です。



義仲館の段

 朝敵と見なされた義仲。愛妾の巴御前が宇治川の戦いで鎌倉方によって味方が敗れたことを知らせます。義仲はもはや最期と覚悟を決め、正室の山吹御前と駒若君を腰元お筆に託して出陣します。この「義仲館の段」は、昭和63年(1988)9月公演以来の上演です。



大津宿屋の段

 鎌倉方に追われる山吹御前たちは、逃げ延びる途上の大津で、摂津の船頭一家と宿を共にします。船頭・権四郎は婿を亡くし、娘と孫を連れて巡礼の旅の途中でした。山吹御前たちと権四郎一家は共に幼子を連れていることで打ち解けますが、このことが権四郎の一家にとって悲劇の始まりとなります。



笹引の段

 闇夜の中で敵方に襲われた挙句、駒若君の命を奪われた山吹御前とお筆。しかし、若君と思った亡骸は別人のものとわかります。それは暗闇の騒ぎの中で取り違えた船頭一家の子供でした。そして度重なる心労と衰弱から山吹御前も息絶えます。お筆が山吹御前を弔うために輿の代わりに切った笹の上に亡骸を乗せて引いていく「笹引き」は、ただ一人残されたお筆の悲壮な姿が印象的な場面です。なお、小劇場ロビーに飾られている森田廣平氏の絵画は、この場面を題材にしたものです。ご観劇の折にはぜひこちらもご覧ください。



松右衛門内の段

 摂津の家で取り違えられた孫を待ち焦がれていた権四郎。預かっている子供を大切にしていれば、孫が無事に帰ってくると信じていましたが……。訪ねてきたお筆の言葉により、悲しみの淵に落とされます。そしてお筆の心ない言葉に憤慨する権四郎は、若君の首を刎ねようと息巻きますが、そこへ新たな婿である松右衛門が若君を伴って現れ、自らは義仲の家臣・樋口次郎兼光であると名乗り出るのでした。樋口が権四郎の婿になった理由とは、そして権四郎が苦悩の果てに下した決断とは。



逆櫓の段

 「松右衛門内の段」では、権四郎が孫を取り違えられて殺された悲しみと怒りの中で葛藤する姿と、樋口が主君の若君の命乞いをして武士道を貫かせてほしいと願う姿が描かれます。権四郎の複雑な感情の変化を描き出す語りに心を揺さぶられます。また、「逆櫓の段」における、樋口の勇壮さや船頭たちとの迫力の立廻りも大きな見どころです。

◆◆◆

 解説付きで、景事(音楽性と舞踊的要素の強い作品)と世話物の代表作を上演する文楽鑑賞教室。
 源平の争乱を題材にした時代物の名作を上演する文楽公演。
 それぞれ魅力的な舞台をお楽しみください。


文楽鑑賞教室
公演情報の詳細はこちら

文楽公演
公演情報の詳細はこちら 

 12月文楽鑑賞教室・文楽公演 12月19日(火)まで

 

 

  • 国立劇場歌舞伎情報サイト
  • 寄席囃子研修生募集中 平成30年4月開講
  • 平成30年度歌舞伎・能楽・文楽鑑賞教室のご案内
  • 障害を理由とする差別の解消に関するご相談窓口
  • 会員募集中! 国立劇場友の会 あぜくら会
  • グループ・団体観劇のご案内
  • キャンパスメンバーズのご案内
  • 伝統芸能を「調べる」「見る」「学ぶ」文化デジタルライブラリー
  • 英語教材 Discover KABUKI
  • 養成事業 能楽・文楽・歌舞伎俳優・竹本・鳴物  研修生募集中! 平成29年4月開講
  • 国立劇場のマスコット くろごちゃん公式サイト
  • 観劇マナー入門 Q&A