日本芸術文化振興会トップページ > 国立文楽劇場友の会 > ぶんともトピックス > 第112回文楽のつどい 「太平記の浄瑠璃と講談」
3月27日(月)、国立文楽劇場3階小ホールで、国立文楽劇場友の会会員限定イベント第112回「文楽のつどい」を4月文楽公演の「楠昔噺」にちなんで、開催しました。
最初に近世上方芸能研究者の荻田清先生に、「楠昔噺」のもとになった「太平記」についてのお話を伺いました。桃太郎や舌切雀の趣向を取り入れた「楠昔噺」の時代背景や登場人物の関係について、わかりやすく解説していただき、理解を深めることができました。
続いては講談。「太平記」は江戸時代の講釈場で、庶民に親しまれていました。講釈の伝統を伝える上方講談の第一人者 旭堂南陵師に、智略にたけた名将、楠正成を扱った講談「楠木の泣き男」を口演していただきました。
休憩をはさんで、祖父徳太夫役の吉田玉男と祖母小仙役の吉田和生を交えて「楠昔噺」をめぐる座談が行われました。お二人の師匠にあたる、先代玉男、文雀から教えられた年寄り役の人形を遣う秘訣や、人形の首割りや小割りの仕事についてなど、興味深いお話が続き、上方の語り芸の広がりを知ることができた催しとなりました。
今回のつどいは、浄瑠璃と講談、二つの上方の語り芸の広がりを知ることができた催しとなり、会員の皆様にお楽しみいただきました。
続いての「お楽しみ抽選会」では、4人の出演者サイン入り色紙や国立文楽劇場オリジナル手ぬぐい抽選で6名様にプレゼントされました。